最近、モノに縛られない生き方が言われている。
大量消費文化に対するアンチテーゼか、先日お話したサステイナブルの影響なのかもしれない。
例外はあっても、モノは消費された時点で価値が下がるのが一般的だ。
わかりやすいところでは自動車、ブランド物。
自動車は新車、新古車、中古車と分類され、再販される。ブランド物はブランドショップ(中古品買取店)で換金すれば、ほぼ買った値段より安くなる。
このようなサイクル以前からあった。そこにヤフオクやメルカリが参入してきた。
現在、モノの消費の流れは、このような循環をしていて、この2次的取引が盛んに行われている。2次流通と言われている。
大量消費で廃棄することを考えると、この循環型の消費は非常にいいことだと思う。
モノに対して違う側面もある。循環できないものだ。
愛着があるモノは簡単には手放せないし、思い入れがある。
モノには背景がある。機能面だけでは語れない、作られた過程やモノ自体に刻まれた歴史、そして所有していた間のエピソードなど。
人はモノをただ消費するだけではなく、モノに込められた物語に憧れる。
言葉に魂があるようにモノに魂を吹き込んでいる。
例えば、職人が数日かけて縫い上げたスーツは、着心地がいいのは当然として、自分だけのために作ってくれたことに心が揺さぶられるのだ。
できることなら大量消費のモノよりも、わたしたちは物語があるモノを手に入れていきたいと思う。
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