サイズ感とは何か?
あなたの着ている服は動きやすいだろうか?
サイズ感、サイジングという言葉を知っているだろうか?もちろん、知らなくても問題はない。この言葉(言葉の概念)はとても大切なのでこれから詳しく説明していく。
例えば、スーツの上着が重いと感じたり、動いていると背が抜けたりすることはないだろうか?
また、手のひらの半分を隠してしまう袖丈。お尻をすっぽり覆ってしまう着丈。
これらが一つでも該当すれば、大きすぎるサイズの服を着ていることになる。これを先程の言葉を使うと、サイズ感が違うとなる。
簡単な例をいくつが出してみた。詳しく書くともっといろんなことが言えるのだが、ここでは割愛する。先に進もう。では、大きすぎるサイズの服を着ていると、他人にどう見られるだろうか?
服に着られている印象を持たれる。着ている人が貧相に見えてしまう。清潔感がなく見える。仕事ができそうに見えない。年より老けて見える。ほとんどいいことがない。
それ以上に深刻なことである。自意識過剰で他人の視線ばかり気にしているわけではないが、他人は思ったよりあなたを見ている。そのことを気づくべきだ。
勘違いして欲しくないのは、ゆとりがあってリラックスした服と、サイズが大きすぎる服を混同しないこと。最近はゆとりのあるビッグサイズの服も出てきている。トレンドに従っていれば、こういう服もありだが、50代からはトレンドを意識しすぎる必要はない。
どうすれば大きいサイズの服から解放されるのか?
大きめの服のことや体に合ってしていない服のことを、「サイズ感が合わない」ということは先程も書いた。
大切なポイントはサイズ感があっている服を着ることである。これだけで着こなしの7割方が完成したと言っても言い過ぎではない。
人にもよるが、このサイズ感を自分で意識できるようになるまでが最初のステップだ。
自分に合ったサイズを探すにはいろいろな服を着て試していくしかない。
既製服(吊るしの服、スーツ、ジャケットなどの完成品)の場合、着てみないと、どれが自分に合っているかわからない。
こんなことが起こる。同じMサイズ(サイズ46)というAメーカーのスーツとBというメーカーのスーツでは大きさや着心地が違うことは大いにあり得るのだ。
「自分は昔からMサイズなので、Mサイズならどれでも合うはず」という思い込みを一度捨ててもらいたい。
実際に試着することによって、サイズは変わってくるし、もしかしたら自分が思い込んでいたサイズ自体が間違っているかもしれない。
若い頃に比べ、一般に50代になると体の変化は著しい。タフな運動でもしていなければ、加齢と共に体が緩んできたりする。30代の時と同じ体型だと思ってしまうと、サイズ選びを間違うことになる。
とにかく試着を繰り返すこと。これは服選び鉄則である。
どこで買うかはとても大切なことである
皆さんはどこで服を買っているのだろう。
服選びを自分だけでしている人はあまりいないのではないだろうか。いかがか?
もう一歩進めて、自分で選んで買っているが、目的意識を持っている方はいるだろうか。
ここでいう目的意識とは、手持ちのワードローブ(自前で持っている服のこと)とのコーディネートを考えた上で服を選んでいることである。ここまで意識して服選びをしている人は限りなく少ないと思う。
これからおしゃれで粋な50代を目指すならば、まずは服選びや服を購入するお店を吟味する必要がある。
ショップの特徴を見てみよう。
服を購入できるお店は、百貨店、専門店、ショッピングモール、セレクトショップなどがある。
一つ一つ特徴を見ていこう。百貨店の紳士服の特徴はブランドにある。ブランドごとに箱型のショップがあり、箱型以外のものは平場と言われている。
百貨店では平場、箱型も共通してブランドを全面に出しているのが特徴だ。
ISETAN MEN’S
阪急メンズ館高島屋など
ショッピングモールも百貨店と見せ方が似ているが、より一層ブランドをわかりやすくカテゴライズしている。それは平場がほとんどないからだ。箱売りが多いのが特徴と言える。
イオンモール
ラゾーナ川崎
御殿場プレミアムアウトレット
アパレル専門店はあらゆるアイテムを揃えて商品を構成している。中でも男性向けはスーツを中心にビジネスファッションを網羅している。
ユニクロしまむらコナカAOKIスーツカンパニー
セレクトショップ名前が示す通りショップ側で選んだ(セレクトした)服を揃えている。近年はオリジナルブランド(PB商品)に力を入れている。
ユナイテッドアローズ
BEAMS
トゥモローランド
たぶん、みなさんが服を購入するとなると、アパレル専門店や百貨店が多いのではないだろうか。大きな箱の中を回れば、どれか合うものがあるはずだという考えで服を購入する。
子供や奥さんの買い物に付き合って疲れ果てているお父さんは百貨店やショッピングモールでよく見る光景だ。最近はお父さんのための休憩所、「お父さん預り所」があるくらいである。
そのくらいお父さんは買い物をしない、好きではないということである。
百貨店やショッピングモールは広いし、多くのショップがひしめき合っているので、ディズニーランド状態。買い物慣れしていない50代のオジさんにはちょっとキツイかもしれない。
セレクトショップとはどんなお店なのか。
最後にセレクトショップの紹介をしよう。先程も書いた通り、オリジナル商品が増えて「セレクト」という言葉を使っていいものか疑問が残るが、箱(お店)の中には選び抜かれたアイテムが並ぶ。
一つのお店で多数のブランド見られるというメリットがある。百貨店やショッピングモールなどのSC(ショッピングセンター)にはない、限られた中から選ぶことになる。
という訳で、50代が積極的に活用するべきなのはセレクトショップである。最大の理由は「迷いが少なくて済む」ということだ。
今までセレクトショップという存在も知らなかった皆さんにどう活用するかを今後も伝えて行こうと思う。
50代、どんなアイテムを選べばいいのか?
あなたのスーツはサイズ感があっているか?
メンズファッションのアイテムは女性ファッションに比べて極端に少ない。この少ない中でどんなものをチョイスするかで、おしゃれ度がグーンと違ってくる。
今更スーツを新調するには抵抗があるという人もいるいるかもしれない。でもちょっと待って欲しい。本当にサイズの合っているスーツを着ているだろうか?
50代ならば、スーツは必須のアイテムして今も現役で活躍しているだろう。しかし、冒頭でも触れたようにサイズ感があっていなければ、おしゃれが急降下してしまう。
写真を見比べて欲しい。片方はサイズがぴったり合ったスーツ。後ろから見ても体にフィットしている。もう一方は正面からだが、腕を上げると肩もあがってしまっている。肩が窮屈そうだ。
一言でスーツと言ってもこんなに違いがあるのだ。もちろん着心地は言うまでもない。左のスーツは腕の動きが良く、可動域が広い。腕を上げてもスーツがよれない。右のスーツは腕を上げると、上着全体が動いて肩が抜けそうになっている。
そういうわけで手持ちのスーツを見直すことが重要である。もしサイズ感が合わなければ、スーツを新調することをお勧めする。50代からのファッション改造の第一歩かもしれない。
50代、スーツだけじゃ寂しい。ジャケパンスタイルを取り入れよう。
ジャケット+パンツで、コーディネートの幅を広げる
ジャケット+パンツという組み合わせを俗に「ジャケパンスタイル」という。このジャケットはスーツの上着ではない。ジャケットととして独立したアイテムである。これは単品ジャケットととも言う。
50代でもジャケットをコーディネートしている人は本当に少ない。アイテムとしてジャケットを使っていないとも言える。50代、シニア世代には是非ともジャケットを着て欲しい。ジャンパーの代わりに。
もうクールビズが始まった。まだシャツ一枚では寒い。こんな時にも重宝するのがジャケットなのだ。
選ぶのは無地のネイビー系である。生地はあまり問わないが、麻100%はカジュアルになり過ぎるから今は避けよう。ファッションを一から学ぶ人はウールかコットン、もしくはウール、麻、コットンのどれかをミックスした混紡生地が良い。
ネクタイをしても、ノータイでも決まるジャケット。活用しない手はない。
パンツ選びは3つのアイテムで決める。
サイズが大きいパンツを穿いている人を多く見かける。またはパンツの形が良くないものを穿いているので見栄えが悪い。パンツもトレンドに影響されて、ここ最近は腰まわりがゆったりとし、股上が深いものが出てきた。
あまりトレンドを追いたくはないが、これは知識として覚えておいて欲しい。
ウールパンツ、チノパン、ジーンズ。大きく分けてこの3つを押さえればOKだ。
ヘアスタイルは一つのファッションアイテムである
ヘアスタイルを意識してますか?
折角装いを整えても、ヘアスタイルが決まっていないとすべてが台無しになる。若者だけじゃなく50代にとってもヘアスタイルは重要なのだ。
相手を見る時、初めは相手の顔を見るだろう。顔の延長線上にある頭も自然と視界に入ってくる。髪がボサボサだとどう思われるだろうか。想像してみて欲しい。
50代にもなると加齢臭やそこかしこの弛みが出てきて、ただでさえ清潔感が失われていく。そんな我々が相手に対して失礼のないように心がけるには日々のケアしかない。
毎日シャンプーをする。髪が薄い人はマッサージする。何も驚くべき効果を期待してするというよりも、清潔感に保つことを心掛けていきたい。
髪の毛の欠点を克服するには。
髪が薄い人、禿げている人が気にし過ぎると返って逆効果である。ここは勇気を持って晒してみることも大切だ。
もちろん、ただそのままでいいというわけでない。髪型、ヘアスタイルを考える。お勧めのヘアスタイルはベリーショート。また他の方法は帽子を積極的に活用する。帽子を被ることに慣れていない人にはキザってるように感じるかもしれない。だが帽子は使えるアイテムである。
外国人俳優やミュージシャンを見習ってみる。彼らは髪の毛を気にしているだろうが、それを感じさせない。欠点でもプラスに変えること考えて欲しい。ファッション自体が体の欠点を補うという役割があるからだ。
50代ファッション、1日限りおしゃれを突破するには
新たにアイテムを増やせるか。
今のファッションを何とかしたいと望んでいる。おしゃれでいたいと思っているのならば、少しだけ覚悟が必要である。
第一歩としてネイビーのジャケットを手に入れよう。ネイビーのジャケットならばコーディネートのバリエーションは広い。ジャケット一枚あるだけで大人のおしゃれが演出できる。
しかし、残念ながらネイビージャケットにも限界がある。アイテムが少ないと1日限りのおしゃれで終わってしまう。
テレビ番組の中で、お父さんお母さんのファッションを改造するコーナーがある。ビフォーアフターを観ていると「なるほど」と思ってしまうような変身ぶりだ。
これは番組だから成り立つものである。ファッションをおしゃれに維持するにはこれと同じ方法では無理がある。
今までのワードローブを切り捨てられるか。
ファッションは段階を経て行かなくては継続できない。難しいように感じるかもしれないが、何事にも基礎があって成り立っているのと同じこと。
50代、歳を考えると急ぎたくなるだろうが、性急に結果を出そうとしてはいけない。
まず、一番最初に手をつせることは今までのワードローブを切り捨てることである。大胆に大ナタを振るってもらいたい。
コーディネートがめちゃくちゃになることはわかっているから、自分のワードローブと新たに揃える服との着回しは考えないことだ。
5年以上着ているもの。1年以上着ていないものは処分の対象である。新たなワードローブを作るには大物から除いて行こう。
残ったのが下着だけということもあり得る。今まで無頓着で自分で買い物すらしていなかったのだから当たり前だ。これからは少しファッションに投資することを考えてみる必要があるかもしれない。
まとめ
50代ファッションの基本は
①適正なサイズの服を選ぶ、着る。
②購入するショップを考える。
③アイテムを考えてみる。
④ヘアスタイルをファッションの一部と考える。
⑤継続できることを目指す。
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