パンツのシルエットは股下(レングス)と裾幅、わたり幅(腿の辺りの幅)で決まる。
50代、60代が穿くパンツは細すぎず太すぎずがいい。
最近の傾向として、腰回りはゆったりしたシルエットのものが出てきた。腰回りがゆったりだとちょい太の体型でも股ずれなく穿けるのがメリットだ。
私も人のことは言えないが、中年太りになった。知らぬ間に腿が太くなっていて股ずれを起こす。
そうなるとノータックのパンツは腿周りが張ってしまって歩きづらい。だからタックの入ったパンツは重宝している。
腿周りはわたり幅の2倍になる。わたり幅が長ければ太い人は穿きやすいパンツと言える。
また細身の人ほど、スキニーなどの極端に細いパンツは穿かない方がいい。なぜなら若い人ならスリムと思われるが、年齢がいった人は貧弱に見えたり、歳取ったように見られてしまうからだ。
この微妙なシルエットが合うパンツかそうでないかでおしゃれさが決めるのだ。
極論を言うと、膝から下に向かって細くなっているテーパードラインのパンツならほぼ間違いないだろう。
スーツのボトムスやスラックスは、裾幅20センチ前後。裾幅が広くなるに従って、クラシック感が漂う。
われわれの世代ならこのくらいがベターだと思う。
裾幅はわかった。でも、実際に購入してからすぐに穿けないのがパンツだ。パンツの長さを調整しなくてはならない。
パンツの丈。レングスはどのように考えればいいか?
これは裾幅と深い関係がある。
裾幅を短く細く取れば、丈を短めにすること。ノークッションがいい。
先程のスラックスなどドレッシーなパンツは、ワンクッションかハーフクッション。
履く靴にもよるが私の場合はハーフクッションが多い。
これも短く取るとカジュアル感が増す。本当に微妙なところであるが、間違えると悲惨なパンツになってしまうので注意したい。
よく見かけるのは裾幅が20センチくらいなのに、ノークッションもしくはそれより短いクロップド丈にしている人だ。
これだと見た目がツンツルテンのパンツにしか見えない。
また逆のパターンは長すぎるのである。歳がいくにしたがって、長い丈のパンツを穿いてしまう傾向にある。
裾が長くないと落ち着かないみたいだ。ここから意識を変えてもらいたい。
自分が良しと思っていることが正しいとは限らない。ましてや苦手なファッションのこと。他人の意見や他人目線を受け入れる余裕が欲しい。
人の視線は初めに上半身を見る。それから引いて全体を見る。この時にパンツが見に飛び込んでくる。
疎かになりがちなアイテムでかるが、決して侮れないものだ。
上半身だけ下半身だけがいいというおしゃれはない。全体のバランスでおしゃれさが決まる。
これらのことを踏まえてパンツ選びを楽しもう。
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